Scrapbook
of Our
Explorers
マーケティングの部署では、The North Faceのさまざまなカテゴリーから生まれる商品やテクノロジーを、どのようなアウトプットで世に発信するべきかを考えていく。週末の朝ランと銭湯で脳をリセットし、常に外部スタッフとのコミュニケーションで表現を探り続ける、神山らしい働き方とは?
Work Scope1
社内から受け取ったバトンを
メディアやクリエイターへ正確に届ける
毎朝、息子を保育園に送ってから出社するのが神山のルーティーン。1日の中で多くの時間を過ごすのは、新作アイテムのサンプルが大量に並ぶプレスルームだという。コミュニケーションの手法は、デジタルプロモーションや雑誌のタイアップ、イベントの実施など多岐にわたる。直近で販促を担当したカラフルなキャンプアイテムを手に取りながら「このスパイスストッカーにお気に入りのスパイスをたくさん詰めて、この夏は家族でキャンプに出かけたいんです」と、笑って話す。「外部の編集者やスタイリスト、デザイナーとの関わりも非常に多い部署です。社内で商品の企画担当から吸い上げたプロダクトの意図を、クリエイティブを担うスペシャリストたちに向けて正しく届ける。例えば新作のレインコートも、基本的な防水機能は押さえつつ、シティウェアとしての魅力も最大限に発信していきます。メディア向けにサンプルの貸し出しも頻繁に行うので、『The North Faceらしさ』と新しさのポイントをしっかりと伝えられるよう、意識しています」
神山が主に担当しているのはライフスタイルのカテゴリー。おすすめの新作を尋ねると、フェスやアウトドアシーンだけじゃなく、シティにも馴染むレインコートをピックアップしてくれた。
Work Scope2
イメージ撮影もイベントも
入念な事前準備は欠かせない
WEBや紙でのコミュニケーションにおいて必要不可欠なクリエイティブの制作。社内外の人たちと連携し、新シーズンのイメージ作りに必要なロケハンや撮影など、フィールドで1日を過ごすこともある。「担当しているキャンプカテゴリーの撮影では、アートディレクター、カメラマンとチームで動くことが多く、これまで富山、長野、群馬など全国各地のキャンプ場で撮影をしてきました」。事前準備が肝となるのはイベントも同様だ。アクティビティと音楽を軸とする昨夏の「マウンテンフェスティバル」で、神山は会場となるキャンプ場の視察や自治体への連絡、アクティビティの安全管理や集客など、運営全般を担当。「転職したばかりのタイミングでイベント運営に携わることも初めてだったのですが、先輩や他部署のスタッフに力を借りて、なんとか乗り越えることができました。地域の方も協力してくださり、感謝しかありません。今思い返すと『自分たちも楽しみたい!』という想いが社員たちの根底にあるから、みなさん能動的に動いてくださったのかなと思います」
次回の撮影に向け、アートディレクター飛嶋さんとロケハンで訪れたのは、神奈川県・逗子の低山。
Work Scope3
チャレンジ精神を受け入れ
サポートしてくれる場所
昨年は、“クライミングの魅力を伝える”ために恵比寿ガーデンプレイスの広場でイベントを実施。会場に設置された3m超えのクライミングウォールは、先述のマウンテンフェスティバルにも巡回。来場者たちから大好評だったという。「アクティビティを軸としたイベントやフェスへの出店など、直接お客様とコミュニケーションが取れる機会を増やしていきたいです」。その展望は、前職で販売を担当していた神山だからこそ広がっているのかもしれない。では、The North Faceのマーケティングに向いているのはどんな人物なのだろう。「好奇心を持って、何事にもチャレンジする気持ちのある人。新しい価値感を運んできてくれる人に期待したいですね。アウトドアの知見、経験があるにこしたことはないですが、僕自身はほぼゼロなところからスタートしました。チャレンジ精神があればそれを受け入れて、いろんな人がサポートしてくれる会社です。仕事と遊びの境界線を意識しすぎず、楽しみながら働いている社員が多いので、日々ポジティブにコミュニケーションを取ることが大切だと感じます」
プレスルームでは、外部の編集者やデザイナーとの打ち合わせも頻繁に行なわれている。チームで撮影したイメージが、カタログとして残るのは貴重な記録。
Personal Life1
エクスプローラーの一人として
敬愛する山下達郎の音楽
休日は20〜30分車を走らせ、行きつけの銭湯でリフレッシュ。道中でかけるプレイリストに欠かせないのは、山下達郎の音楽。彼のブラックミュージックに対する深い愛情と造詣、音楽に対する職人的な気質、好きなことへのこだわりや信念に感銘を受け、大学生の頃からほぼ毎日聴いているという。「『レコーディングでも最後の1分1秒まで最良を目指す。諦めずにやらないと気が済まない』というプロの姿勢も素晴らしく、現代に生きるエクスプローラーの一人だと思っています。70歳を超えた今でも音楽制作や毎週のラジオ収録、2025年はキャリア初のフジロック出演ということで全く衰えないバイタリティに驚かされるばかりです。80年代後半〜90年代前半の頃の曲が特に好きで、アルバム『FOR YOU』に収録されている『music book』は大好きな一曲。達郎さんはサブスクを解禁しないので、移動先で聴くには、自分でケータイに取り込まないといけない。そのひと手間も、いいんですよね」
山下達郎の音楽だけでなく、軽快なトークと選曲が素晴らしいラジオ番組「サンデー・ソングブック」のヘビーリスナーでもある。これからの季節は、都内から木更津へ向かう海沿いのコースで聞くのも楽しみだという。
Personal Life2
TNFサッカー部の活動を機に
週末朝ランのスイッチオン
週末の楽しみは銭湯とドライブだけではない。父親がスクールのコーチをやっていた影響で始めたサッカーは、今でも神山が続けている趣味のひとつ。中学卒業後には親元を離れ、寮生活をしながら全国大会を目指すほど打ち込んでいたという。「ここ数年は慌ただしく、プレーすることから離れてしまっていましたが、会社のサッカー部に入部し、衰えた体に自らムチを打っていきたいと決意しました。週末の朝ラン5kmと、近所の公園で息子を追いかけながらシーズンインに向けて調整中です。最近プレゼントしたライムグリーンのニットキャップは息子のお気に入り。今日も嬉しそうにかぶって保育園に出かけていきました」
The North Faceのニットキャップをかぶった息子と一緒に、近所の公園でゆっくり走る時間はとても穏やか。いつか一緒にサッカーをする日を夢見ている。
MY TNF PRODUCT
BC Voyager Lite
「撮影やイベントで地方出張も多いため、ある程度の容量を備えたバッグをずっと探していました。最近使い始めた〈BC Voyager Lite〉は、着替えや小物などをさっと取り出せる横型のダッフルバッグで、たっぷりの容量はもちろんのこと、自宅での保管時は信じられないくらいコンパクトに畳めるんです。見た目のギア感に反して軽量なところが気に入っていて、内部には気室サイズをアレンジできるディバイダーもついているので、自分好みにパッキングできます。2、3日分の着替えと悪天候に備えた防水シューズなども入るので、出張のたびに重宝しています。先日、北海道・ニセコの出張へ持っていったのですが、空港で全く同じバッグを使っている方がいて間違えそうになりました(笑)」