ATHLETE EVERYONE ADVENTURE RACERALPINE CLIMBERCLIMBERSPHOTOGRAPHERRUNNERSSKIERS & SNOWBOARDERS CLIMBERS 楢﨑 智亜 Tomoa Narasaki 1996年生まれ ワールドカップで8度の優勝を含む通算24度の表彰台、世界選手権では2大会で金メダル3個を獲得。さらにオリンピックには2大会連続で出場と、日本男子のエースとしてスポーツクライミング競技を牽引してきた第一人者。幼少期から器械体操に打ち込んで楢崎がクライミングを始めたのは、10歳のとき。ボルダリングジムに通っていた兄の影響だった。12歳で初の公式大会に出場し、4年後にはワールドカップの舞台へ。そして、2016年、中国・重慶大会のボルダリングで初優勝を果たし、そこから破竹の勢いで頂点へと駆け上がる。同年のワールドカップではボルダリングで年間総合優勝、世界選手権では日本男子初の金メダルに輝く。この年の夏、「東京2020オリンピック」での、スポーツクライミングの正式種目採用が決定。実力派が揃う日本男子の選手層は厚く、「世界で勝つより、国内で勝つ方が難しい」とまでささやかれるなかで、楢崎は圧倒的な成績で世界を席巻。一躍、金メダル候補として世界の注目を集める存在となった。迎えた2020東京五輪では4位入賞、2024パリ五輪では10位と涙を飲んだ。ワールドカップと異なり、これまでの五輪は複合で順位を競ってきたが、楢崎の最大の強みは、やはりボルダリングにある。ことに近年は、縦横無尽に「空間」を跳躍するダイナミックな課題設定に移行しており、それは瞬発力とバランス、空間認識力に秀でた楢崎の得意とするところだ。コンペで圧倒的なフラッシング(初見での一撃完登)能力を見せる楢崎は、自然の岩でもその力を存分に発揮している。2019年には瑞牆山「Decided」(五段/V14)をフラッシュ。これはアジア人初であり、当時は世界的にも数人目という快挙だった。また2023年には福島県・稚児舞台「餓鬼道」(五段/V14)をフラッシュしている。次なる舞台は、2028年ロサンゼルス五輪。ここでは、さらなるルール変更により、ボルダリングが単独種目として実施される予定だ。三度目の五輪に向けて、楢崎は静かな自信を胸に、日々闘志を燃やし続けている。 Competition 2016年 ワールドカップ(中国大会) ボルダリング優勝 ワールドカップ(ドイツ大会) ボルダリング優勝 世界選手権(パリ大会) ボルダリング優勝 2016年 ワールドカップ ボルダリング年間総合優勝 2018年 ワールドカップ(ロシア大会) ボルダリング優勝 ワールドカップ ボルダリング年間総合2位 2019年 ワールドカップ(中国大会) ボルダリング優勝 ワールドカップ ボルダリング年間総合優勝 世界選手権(八王子大会) ボルダリング優勝、コンバインド優勝 2021年 世界選手権(モスクワ大会) ボルダリング2位 オリンピック(東京大会) 4位 2022年 ワールドカップ(スイス大会) ボルダリング優勝 ワールドカップ(盛岡大会) コンバインド優勝 2023年 ワールドカップ(アメリア大会) ボルダリング優勝 世界選手権(スイス大会) コンバインド3位 2024年 ワールドカップ(中国大会) ボルダリング優勝 オリンピック(パリ大会) 10位 2025年 ワールドカップ(ブラジル大会) ボルダリング3位 Free Climbing 2019年 瑞牆山「Decided」(五段/V14) フラッシュ *アジア人初のV14フラッシュ 2023年 稚児舞台「餓鬼道」(五段/V14) フラッシュ EXPLORE ATHLETE ダニエル・ウッズ Daniel Woods エミリー・ハーリントン EMILY HARRINGTON ニーナ ウィリアムズ NINA WILLIAMS 楢﨑 智亜 Tomoa Narasaki OTHER CLIMBERS
1996年生まれ
ワールドカップで8度の優勝を含む通算24度の表彰台、世界選手権では2大会で金メダル3個を獲得。さらにオリンピックには2大会連続で出場と、日本男子のエースとしてスポーツクライミング競技を牽引してきた第一人者。幼少期から器械体操に打ち込んで楢崎がクライミングを始めたのは、10歳のとき。ボルダリングジムに通っていた兄の影響だった。12歳で初の公式大会に出場し、4年後にはワールドカップの舞台へ。そして、2016年、中国・重慶大会のボルダリングで初優勝を果たし、そこから破竹の勢いで頂点へと駆け上がる。同年のワールドカップではボルダリングで年間総合優勝、世界選手権では日本男子初の金メダルに輝く。この年の夏、「東京2020オリンピック」での、スポーツクライミングの正式種目採用が決定。実力派が揃う日本男子の選手層は厚く、「世界で勝つより、国内で勝つ方が難しい」とまでささやかれるなかで、楢崎は圧倒的な成績で世界を席巻。一躍、金メダル候補として世界の注目を集める存在となった。迎えた2020東京五輪では4位入賞、2024パリ五輪では10位と涙を飲んだ。ワールドカップと異なり、これまでの五輪は複合で順位を競ってきたが、楢崎の最大の強みは、やはりボルダリングにある。ことに近年は、縦横無尽に「空間」を跳躍するダイナミックな課題設定に移行しており、それは瞬発力とバランス、空間認識力に秀でた楢崎の得意とするところだ。コンペで圧倒的なフラッシング(初見での一撃完登)能力を見せる楢崎は、自然の岩でもその力を存分に発揮している。2019年には瑞牆山「Decided」(五段/V14)をフラッシュ。これはアジア人初であり、当時は世界的にも数人目という快挙だった。また2023年には福島県・稚児舞台「餓鬼道」(五段/V14)をフラッシュしている。次なる舞台は、2028年ロサンゼルス五輪。ここでは、さらなるルール変更により、ボルダリングが単独種目として実施される予定だ。三度目の五輪に向けて、楢崎は静かな自信を胸に、日々闘志を燃やし続けている。
ワールドカップ(ドイツ大会) ボルダリング優勝
世界選手権(パリ大会) ボルダリング優勝
ワールドカップ ボルダリング年間総合2位
ワールドカップ ボルダリング年間総合優勝
世界選手権(八王子大会) ボルダリング優勝、コンバインド優勝
オリンピック(東京大会) 4位
ワールドカップ(盛岡大会) コンバインド優勝
世界選手権(スイス大会) コンバインド3位
オリンピック(パリ大会) 10位
*アジア人初のV14フラッシュ