- このウエアから連想されるキーワードは?
勝負ジャケット。
- どんなところから、そう感じましたか?
防水性と高い透湿性を保ちながらも軽量かつ身体にフィットする裁断。ギリギリの勝負の場に適したジャケットだからです。
- よく着ていたのはトレーニング? それともレースですか?
パフォーマンスを最大限に発揮したいレースシーンです。楽しむトレイルランのシーンではなく、真剣勝負の場面で着用していました。
- このウエアにはどんな思いが宿っていますか?
「アスリートが全力で闘えるように」そんな思いでウエアを開発してくれた開発担当者の思い。
- 着用してきた中で、印象深いシーンを挙げるならば?
このウエアを着ていたシーンで思い出されるのは、2019年のUTMBのレース中です。
気温が低下する夜間のアルプスの山岳区間で、このウエアを着用することでパフォーマンスをキープすることができました。
かつて、自分は2009年のUTMBで3位でした。これはいまだに日本人最高位なのですが、そこから10年が経って、50歳になる年(2019年)に再びUTMBに挑みました。
NEVERプロジェクトと題して、全身全霊で、命がけのチャレンジでした。
このレースのゴールには、かつて競い合った友人や数年にわたってサポートしてきてくれた仲間、そして妻と娘。
本当に様々な人が出迎えてくれました。あの時間は一生の宝ですね。
- そのレースで得たものとは何でしょうか。
今まで応援してくれた人々への感謝、家族(妻・娘)への感謝、それと50歳から先の、自分への新しい自信でしょうか。
- そうしたレース体験、そこで生まれた思いなどを宿したウエアがアップサイクルされていく。率直にどう思いますか?
ウエアとともに自分のパッションも誰かの新しい冒険に引き継がれて欲しいと思いますね。
- 捨てるのではなく託すというウエアの循環は、これから何を生み出すと思いますか?
「思い」といった感情はカタチあるものではありませんが、敢えてその時の「思い」がカタチとなったウエアを誰かに引き継ぐことで、後世に目に見えるウエアとして自分の思いが伝播される、そこにこの仕組み(EXPLORE SOURCE)の素晴らしさを感じます。
- あなたにとっての冒険とは?
冒険があるから日々努力できる、努力なくして何も成しえない。とりわけ50歳を過ぎた私には、冒険は心も身体も衰えさせない大きな存在なのです。
- あなたの冒険を託された人へ、最後にひと言メッセージをください。
その時の冒険だけでなく、そこに至る努力の日々も含めて、思いを受け継いでくれたら嬉しいです。